こどもNISAはやったほうがいい?親に余裕があるなら
「こどもNISA、うちもやったほうがいいのかな」
「自分の積立もあるのに、子どもの分まで回せるのか不安」
先に、ぼくの結論を書きます。こどもNISAは、やったほうがいい。ただし、親に余裕があるなら。
非課税で、期限もなく、教育資金を長く育てられる制度です。一方で、お金を出すのは親(や祖父母)で、入れたお金は、そう簡単には戻せません。
この記事では、金融庁とSBI証券、楽天証券の公式ページを読んで、制度の中身と、「親に余裕がある」とはどういう状態かを整理しました。ぼく自身がこどもNISAを使った体験談ではなく、公式ルールの読み解きと、ぼくの考えです。
余裕があるかどうかを先に確かめておけば、「始めたのに、お金が足りなくなった」という場面を減らせます。
こどもNISAは、どんな制度か
金融庁の令和8年度税制改正の資料と、SBI証券・楽天証券の案内を読むと、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 0〜17歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 非課税保有期間 | 無期限(SBI証券) |
| 投資できるもの | 長期の積立・分散投資に適した、一定の投資信託 |
| 始まる時期 | 2027年1月(口座開設の受付は、2026年10月1日から) |
目的は、大学進学など、成人後のライフイベントに必要な資金を備えられるようにすることだ、と金融庁の資料にあります。
やったほうがいい理由は、3つあります
1つ目は、非課税が無期限だからです。
旧つみたてNISAは、購入から20年で期限が来ました。こどもNISAは、SBI証券のページに、非課税保有期間は無期限と書かれています。運用で増えた分にも税金がかからないので、増えた分をそのまま次の運用に回せます。長く持つほど、この効果が積み重なります。
2つ目は、教育資金の準備に向いているからです。
18歳までの長い時間を、使える状態で積み立てられます。大学進学のタイミングに向けて、少しずつ備えることができます。
3つ目は、18歳になったあとも続くからです。
金融庁の資料の表では、18歳以降は、成人のつみたて投資枠に自動的に移行する、と書かれています。
でも、「親に余裕がある」が前提になる理由
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
こどもNISAには、親が気をつけたい決まりが、3つあります。
決まり1:12歳まで、原則として払い出せない
金融庁の資料には、12歳以降に、子の同意を得た場合にのみ、親権者等による払い出しが可能になる、と書かれています。
払い出すときは、次の2つが要ります。
- 資金の使い道が、子のためのものであること
- 子が払い出しに同意したことを示す書面と、申出書を、金融機関に出すこと
つまり、12歳までは、急にお金が必要になっても、こどもNISAからは出せません。家計の生活費を回すお金にはできない、ということです。
決まり2:売っても、非課税の枠は戻らない
SBI証券のページに、18歳未満のNISA口座では、口座内の商品を売っても、使った非課税保有限度額は再利用できない、とあります。
成人の新NISAは、売ると枠が戻ります。こどもNISAは違います。一度使った枠は、使ったままです。
決まり3:子の口座のお金は、子のもの
SBI証券のページには、次のように書かれています。
- 払い出した資金を、口座開設者本人以外の者が使った場合は、贈与税などの課税上の問題が生じることがある
- 口座開設者本人に帰属する資金以外で投資が行われた場合も、所得税・贈与税などの課税上の問題が生じることがある
親が出したお金を子の口座に入れた時点で、それは子のお金として扱われる、という考え方です。贈与の基礎控除の話は、教育費に贈与税はかかる?子供への仕送りの注意点に整理しています。
「親に余裕がある」とは、こういう状態だと考えています
ここからは、公式の資料ではなく、ぼくの考えです。上の3つの決まりから、余裕の目印を3つにしました。
- 親の土台が先に固まっている。 生活防衛資金があり、自分の新NISAの積立も回っている
- 出せないお金にできる。 12歳まで、原則手をつけられなくても、家計が困らない。金額ではなく、収入が減った年でも生活が回るかで見ます
- 贈与の扱いを知っている。 子の口座に入れたお金を、親が自由に使えないと理解している
3つとも当てはまるなら、やったほうがいいと思います。
1つでも不安があるなら、先に土台を固めるのが先です。始める時期が遅いほど、育てる期間は短くなります。ただ、土台を崩して続けられなくなるほうが、損は大きいとぼくは考えます。年間60万円の枠は、毎年新しく使えるので、遅れても、枠そのものが消えるわけではありません。
余裕がないときは、何を先にするか
余裕がないときは、順番を入れ替えます。
- 生活防衛資金を確保する
- 自分の新NISAの積立を、無理のない額で続ける
- そのうえで、こどもNISAに、少額から足す
少額から足す形にしておけば、「余裕があるか」が分からないうちでも、始めやすくなります。学資保険との違いは、学資保険をやめてNISAへ|こどもNISA前に決めた話にまとめています。
この資料に書かれていなかったこと
正直に、読んで分からなかった点も書いておきます。
- ぼく自身の、こどもNISAの使い方:この記事には、書いていません。公式ルールの整理と、考え方だけです
- 12歳以降の払い出しの、具体的な手続きの様式:金融庁の資料には、条件の概要だけで、様式は書かれていませんでした
- 対象になる投資信託の、具体的な銘柄:証券会社ごとに違うので、扱っていません
- 開始後に制度が変わるかどうか:2027年の開始前の情報です。今後の変更は、確認できていません
よくある質問
いつから始められますか?
制度が始まるのは、2027年1月です。楽天証券のページでは、口座開設の受付は2026年10月1日から始まっており、2026年10〜12月に受け付けた分は、2027年1月以降に口座が開設される、とあります。
売ったら、枠は戻りますか?
戻りません。SBI証券のページに、18歳未満のNISA口座では、売却しても、使った非課税保有限度額は再利用できない、と書かれています。
12歳になったら、自由に引き出せますか?
自由には引き出せません。金融庁の資料では、12歳以降で、子の同意があり、使い道が子のためのものである場合に、払い出しができる、と書かれています。
出典(読んだページ)
まとめ:やったほうがいい。ただし、親の土台が先
- こどもNISAは、年60万円・保有600万円・非課税は無期限。教育資金を長く育てやすい制度
- 12歳まで原則払い出せず、売っても枠は戻らない。入れたお金は子のものとして扱われる
- 「親に余裕がある」とは、親の土台が固まり、出せないお金にでき、贈与の扱いを知っている状態
- 余裕がなければ、先に土台。そのあと、少額から足す
ここに書いた内容は、2026年10月12日時点で、公式ページを読んだ範囲での整理です。制度は変わることがあります。投資の判断は自己責任で、迷ったら、FPなどの専門家や、証券会社の窓口に相談するのが確実です。
次の1アクションは、上の3つの目印を、自分に当てはめて、○か×をつけることです。
3つとも○なら、こどもNISAの手続きに進めます。必要な書類は、こどもNISAの必要書類|SBIと楽天の住民票の違いにまとめています。
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