学資保険をやめてNISAへ|こどもNISA前に決めた話

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子どもの学資保険、このまま続けていいのか。

毎月1.2万円が引き落とされているのに、ぼくはその中身をちゃんと知らなかった。

結論から言うと、ぼくは学資保険を解約して、返戻金ごと全部ジュニアNISAに移しました。息子の大学費用に向けて、今も運用を続けています。

そして2027年1月、こどもNISAという新しい制度が始まる予定です。

つまり今「学資保険を続けるか、やめて備えるか」で迷っている人は、40代シングルファーザーのぼくが数年前に立っていた場所と、ほとんど同じところにいます。

この記事では、ぼくが何と何を比べて、何を怖がって、結果どうなったかを正直に書きます。読み終わるころには、自分の家の学資保険を続けるかどうかを決める軸が持てるはずです。


「これだけは触っちゃいけない」と思っていた

結婚しているとき、明治安田生命でいろいろ入った。生命保険が月17,913円、学資保険はそれとは別に月1.2万円。

中身は、正直よくわかっていなかった。窓口の人がいい人そうだったから入った、くらいの温度感だった。

離婚して息子と2人になってからも、学資保険だけは止めなかった。

生活はカツカツで、削れるものは片っ端から削っていた。それでも月1.2万円だけは、聖域みたいに残していた。

「これを止めたら、息子の将来を諦めたことになる」

本気でそう思い込んでいた。

でも今ならわかる。中身も知らないものを聖域にしていたわけで、ぼくが守っていたのは息子の将来じゃなくて、たぶんぼく自身の安心のほうだった。


「これ、NISAでよくないか?」と気づいた夜

きっかけは、ぼく自身の投資だった。

当時、旧つみたてNISAで年40万円をS&P500に積み立てていた。数年やってみて、「長期で積み立てれば増えるらしい」というのが、知識じゃなく体感でわかってきたころだった。

ある夜、ふと思った。

「あれ、息子の1.2万円って、何%で増えてるんだっけ?」

調べようとして、まず保険証券を探すところから始まった。どこにしまったか思い出すのに30分かかった。息子の将来を守っていたはずの書類の居場所を、守っていた本人が知らなかった。

見つけた証券に書いてあった返戻率は、だいたい100〜105%程度だった。

20年預けて、ほぼ元本と同じか、少し増える程度ということだ。

一方、ぼくが自分でやっていたS&P500のインデックス投資は、長期で見れば年平均7〜10%程度が期待できると言われている。もちろん保証はないし、減る年もある。

同じ息子のためのお金を、同じ20年預けるのに、なぜ片方だけ「増えない箱」に入れているのか。

ぼくは自分に説明できなかった。

→ 投資が怖かったころの話はこちら 投資が怖い40代へ|ほったらかしで始めた新NISAの実録


学資保険とNISA、何がどう違うのか

感情を抜いて、並べてみます。

学資保険NISA(投資)
増え方返戻率100〜105%程度運用しだい・非課税
元本ほぼ守られる減る年もある
親に万が一のとき以後の保険料が免除される商品もある何もない
強制力勝手に引き落とされる自分で続ける必要がある
途中でやめると元本割れすることがあるいつでも売れる

もう少し正直に、いいところとつらいところに分けます。

学資保険のいいところ

  • 元本が守られる安心感がある
  • 親に万が一のことがあっても、以後の保険料が免除される商品がある
  • 意志が弱くても、強制的に貯まっていく

学資保険のつらいところ

  • 20年預けても、ほぼ増えない
  • 途中で解約すると元本割れすることがある
  • 物価が上がっても、受け取る額は増えない

NISAのいいところ

  • 運用益が非課税
  • 長期なら、学資保険より増える可能性がある
  • 好きなときに売って現金にできる

NISAのつらいところ

  • 減る年もある。元本保証はない
  • 死亡保障の機能はゼロ
  • 自分で続ける意志が要る

一番大きい違いは、増え方じゃなくて「保障」だとぼくは思っています。

学資保険は、貯蓄と万が一の備えがセットになった商品です。だから、片方だけが欲しい人には割高になる。

ぼくの場合、死亡保障は別で入り直すことにした。だから学資保険の保障部分は要らなくなった。ここが分かれ目でした。

→ 保障を別で持ち直した話はこちら 離婚後の保険見直し|月6,400円下がった手順と考え方

そして今、この3つを並べるとこうなります。

子どもの教育費で使える3つの箱の比較図。学資保険は今も入れるが返戻率100〜105%程度、ジュニアNISAは2023年末で終了、こどもNISAは2027年1月開始予定で年60万円・非課税無期限・12歳以降は条件つきで引き出せる


解約の電話で、3回止められた

決めてからは早かった。

とは言っても、解約の電話をかけるまでに2週間かかった。番号はとっくに調べてあった。かけなかっただけだ。

いざかけたら、「本当によろしいですか」と3回聞かれた。3回とも「はい」と答えた。声は少し震えていた。

保険をやめるのは、理屈じゃなくて心理の問題だった。ぼくは「息子の将来を捨てる親」になった気がしていた。

返戻金は、当然のように元本割れしていた。数字を見たときは、正直しんどかった。

解約の電話で3回確認され、声が震えているひろと

「はい」を3回。言うたびに手汗がすごかった。

でもその場で、返戻金ごと全部ジュニアNISAに入れた。

銘柄はS&P500の一択。自分のNISAと同じにした。難しいことを考えると手が止まるのは、もう自分でよくわかっていたからです。

ぼくが今も使っているのは楽天証券です。楽天証券でNISA口座を開設する(PR)から申し込めます。


3年積み立てたら、制度そのものが終わった

順調に積み立てていたら、ジュニアNISAの制度終了が発表された。2023年末で新規投資が終わる、と。

「やってしまったか」と思った。せっかく保険まで解約したのに、移した先が畳まれるのか、と。

ただ、ここで思っていたのと違う展開になった。

制度終了にともなって、「18歳まで原則引き出せない」という縛りがなくなったのだ。

これは地味に大きかった。

それまでは、急な出費があっても手が出せないのが怖かった。縛りが消えたことで、「いざとなれば引き出せる」という逃げ道ができた。

結果として、ジュニアNISA廃止はピンチではなく、むしろ使いやすくなって終わった。制度が終わったことに感謝する日が来るとは思わなかった。

今も、保有分はそのまま運用を続けています。息子が18歳になるまで非課税で持てる。銘柄はS&P500のまま、基本ほったらかしです。


2027年のこどもNISAはどうなる?

ここからが、今この記事を読んでいる人に一番関係する話だと思います。

2027年1月から、こどもNISA(こども支援NISA)が始まる予定です。2025年12月の税制改正大綱で導入が決まりました。

今わかっている範囲では、こういう制度になる予定です。

  • 対象は0〜17歳
  • 年間60万円まで・生涯で最大600万円まで
  • 非課税で持てる期間は無期限
  • 買えるのは、つみたて投資枠と同じ基準を満たした投資信託
  • 12歳以降は、子ども本人の同意など条件を満たせば引き出せる

ジュニアNISAで一番きつかった「18歳まで引き出せない」が緩和され、非課税期間の上限もなくなる。

ぼくが当時ほしかったものが、だいたい入っています。

ただし、細かい部分は2026年中に公表される予定で、まだ全部が固まったわけではありません。

そして、ここは正直に書きます。

今から「学資保険をやめて投資へ」を考えている人は、ぼくと同じ道は通れません。

ジュニアNISAは、もう新規で買えないからです。

だから選択肢は、こうなります。

  1. 学資保険を続ける
  2. 学資保険をやめて、親のNISAで子どもの分も積み立てる
  3. 学資保険をやめて、2027年のこどもNISAを待つ

ぼくが今の自分に助言するなら、2と3を組み合わせます。待っている半年を現金で寝かせるのはもったいないので、親のNISAに余っている枠があればそこで動かしておいて、こどもNISAが始まったら子ども名義の枠も使う。

ただ、これはぼくが「投資に慣れていて、死亡保障を別で持っている」からできる話です。そこが違う人は、答えも変わります。

→ 月いくらから始めるか迷うなら 新NISA月1万円は少なすぎ?40代の結論と3万円の分岐点


学資保険を続けたほうがいい人・やめてよかった人

ぼくの判断が全員に当てはまるとは思っていません。

学資保険を続けたほうがいいと思う人

  • 投資が初めてで、値動きを見たら眠れなくなりそうな人
  • 死亡保障が他にまったくない人
  • 強制されないと貯められない自覚がある人
  • 満期が近くて、今やめると大きく元本割れする人

やめる判断がありえる人

  • すでに自分のNISAなどで投資に慣れている人
  • 死亡保障を別で確保できている、または確保するつもりがある人
  • 返戻率を確認して、思ったより増えないと知ってしまった人

ぼくは、やめる側の3つが全部当てはまっていました。だからやめた。それだけの話です。

大事なのは「学資保険はダメ」という結論ではなくて、自分の保険証券を一度開いて、返戻率という数字を自分の目で見ることだと思います。

ぼくはそれをするまでに、何年もかかりました。


で、うちはどっちなの?がわからないとき

ここまで読んで「理屈はわかった。で、うちはどっち」となる人のほうが多いと思います。

ぼくもそうでした。返戻率という数字までは出せても、それが自分の家計にとって正解かどうかは、自分では判断できなかった。

シングルファーザーになってから地味にきついのは、お金の判断を家で相談できる相手がいないことです。深夜に一人で検索して、一人で不安になって、結局何も決めずに寝る。これを何回もやりました。

そのとき効いたのは、他人に自分の状況を一度そのまま説明することでした。人に話すと、自分が何を怖がっているのかが先にはっきりします。

入口は2つあります。

→ 教育費の前に、まず固定費から手をつけたい人はこちら 固定費見直しは何から?順番と結果


学資保険は、5つの見直しのうち2番目に触りました。全体の順番と実額は保険見直しまとめ|40代が月7,813円減らすまでの順番にまとめています。

※この記事はぼく個人の体験談・調査に基づく情報です。投資・保険・金融商品の判断は自己責任でお願いします。必要に応じてFP等の専門家にご相談ください。

まとめ

  • 学資保険の返戻率は100〜105%程度のことが多く、20年預けてもほぼ増えない
  • ぼくは解約して、返戻金ごとジュニアNISAへ移した。返戻金はしっかり元本割れした
  • ジュニアNISA廃止で「18歳まで引き出せない」縛りが消え、結果的に使いやすくなった
  • 2027年1月からこどもNISAが始まる予定。年60万円・非課税は無期限・12歳以降は条件つきで引き出せる
  • ただし「学資保険はダメ」ではない。死亡保障が他にない人・値動きが怖い人には、学資保険の安心が要る

今日やることは1つでいいです。

保険証券を引っ張り出して、返戻率の数字を見てください。

105%以下なら、投資と比べる価値は十分あります。

比べたうえで「やっぱり学資保険のほうが安心」と思えば続ければいいし、「これは投資でいいな」と思えば、2027年のこどもNISAまでに準備を始めればいい。

どちらを選ぶにしても、中身を知らないまま払い続けるよりはずっとマシです。ぼくは何年もそれをやっていたので、ここだけは自信を持って言えます。


よくある質問

Q. 学資保険を途中解約すると損しますか?

A. ぼくの場合は元本割れしました。一般に、加入から早い時期の解約ほど返戻率は下がります。ただ「損かどうか」は、残りの期間でこれから増える額と、投資に回した場合を比べないと決まりません。まずは保険会社に、今の解約返戻金の額と返戻率を確認するのがおすすめです。

Q. 解約返戻金に税金はかかりますか?

A. 学資保険の解約返戻金は一時所得として扱われるのが一般的で、一時所得には50万円の特別控除があります。ぼくは元本割れだったので課税されませんでした。増えて戻ってきた場合や、他に一時所得がある場合は変わるので、金額が大きいなら税務署か税理士に確認してください。

Q. ジュニアNISAは終わりましたが、今から子どもの資産形成はどうすればいいですか?

A. 2027年1月からこどもNISAが始まる予定です。それまでは、親のNISA枠で子どもの分も積み立てておく方法が現実的だと思います。ぼくもこどもNISAが始まったら、息子名義の枠を使う予定です。

Q. S&P500一本で大丈夫ですか?

A. ぼくはそうしています。ただ「大丈夫」と言い切れる人は誰もいません。減る年もあります。全世界株式に分散する人も多いので、ここは好みと、どこまで値動きに耐えられるかだと思います。


お金全体を見直したい方へ

学資保険をやめた判断は、家計全体を見た上でのものでした。全体像は父子家庭のお金まとめ|出ていく額と使える制度にまとめています。

ひろと

ひろと

40代・千葉在住のシングルファーザー。5歳で母を亡くし、父子家庭で育ちました。今は息子と2人です。
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