株式投資はいくらから?40代が個別株を選ばなかった話

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「株式投資って、いくらから始められるんだろう」

そう思って調べると、「1株から買えます」と「30万円くらい必要」が同時に出てくる。どっちなんだよ、となって、そっとタブを閉じる。少し前のぼくがそれだった。

先に結論を書く。株式投資に必要な金額は「どの入口から入るか」で、100円から数十万円まで変わる。 入口は3つあって、金額もハードルも全然違う。

もう一つ正直に書いておくと、40代・息子と2人暮らしのぼくは、3つとも調べた上で個別株を選ばなかった。 教育費の置き場所が、先に決まっていたからだ。

この記事では、3つの入口と必要な金額を整理したあと、ぼくが個別株に行かなかった判断基準を書く。読み終わるころには、「自分は今どの入口から入るべきか」を決められると思う。


先に答え:株式投資は「入口」で必要な金額が変わる

答えを表にすると、こうなる。

入口いくらから買えるもの
① 単元株(普通の株取引)数万円〜数十万円好きな会社の株を100株単位で
② 単元未満株(ミニ株)数百円〜好きな会社の株を1株から
③ 投資信託100円〜何百社分をまとめてパックで

「株式投資はいくらから?」の答えが人によってバラバラなのは、この3つを混ぜて話しているからだ。どれも正解で、どれも別の話をしている。

順番に見ていく。

株式投資の3つの入口と必要な金額を比較した図。単元株は数万〜数十万円、ミニ株は数百円から、投資信託は100円から


① 単元株は100株単位。だから数万〜数十万円になる

日本の株は、原則100株単位でしか買えない。これを単元株という。

日本取引所グループによると、2018年10月1日に全国の証券取引所で売買単位が100株に統一された。それ以前は1株単位や1,000株単位の会社が混在していたが、今は100株で揃っている。

つまり、必要な金額の計算はこうなる。

株価 × 100 = 最低必要額

  • 株価500円の会社 → 5万円
  • 株価1,500円の会社 → 15万円
  • 株価3,000円の会社 → 30万円

「株式投資って30万円くらいいるんでしょ」という感覚は、ここから来ている。間違っていない。

しかも、名前を知っている大きい会社ほど株価が高いことが多い。「せっかくなら知ってる会社を買おう」と思った瞬間に、いきなり数十万円の話になる。

40代で子どもがいて、教育費も生活費も現実的に重い。その状態で「まず30万円」は、正直かなり高い壁だ。


② 1株から買えるミニ株なら、数百円で始まる

ただ、今は100株そろえなくても株が買える。単元未満株、いわゆるミニ株だ。

証券会社によって名前が違う。

  • 楽天証券:かぶミニ®
  • SBI証券:S株

1株から買えるので、株価500円の会社なら500円で株主になれる。100株なら5万円のところが、500円。桁が2つ落ちる。

手数料も今はかなり安い。楽天証券のかぶミニは買付も売却も手数料無料で、寄付取引ならスプレッドもかからない。リアルタイム取引のときだけ0.22%のスプレッドが乗る仕組みだ。

ここまで下がると、「お金がないから株は無理」という理由は、ほぼ成立しなくなる。

NISAで個別株を買うなら「成長投資枠」

ひとつ、制度で引っかかりやすいポイントがある。

新NISAには枠が2つあるが、個別株が買えるのは成長投資枠だけだ。つみたて投資枠で買えるのは金融庁の基準を満たした投資信託に限られていて、個別株は対象外になっている。

年間の投資枠個別株
つみたて投資枠120万円買えない
成長投資枠240万円買える

「NISAで株を買おうとしたのに、探しても出てこない」というときは、だいたいつみたて投資枠の画面を見ている。


③ 投資信託なら100円から。ぼくが選んだのはここ

3つ目の入口が投資信託だ。

これは1社を選ぶんじゃなくて、何百社分をまとめたパックを買う形になる。ネット証券なら100円から設定できる。

ぼくが実際にやっているのはこれで、S&P500のインデックスファンドを積み立てている。アメリカの主要500社をまとめたパックだ。

なぜ①でも②でもなく③だったのか。ここからが本題になる。


それでもぼくが個別株を選ばなかった3つの理由

先に言っておくと、個別株に興味がなかったわけじゃない。

投資の本を20冊以上読んだし、YouTubeも片っ端から見た。「次に上がる銘柄」とか「今が買い時か」みたいな話は、普通に気になった。気になりすぎて、同じ動画を何回も見た時期もある。

その上で、選ばなかった。理由は3つある。

理由①:教育費の置き場所が、先に決まっていた

これが一番大きい。

結婚しているときに入った息子の学資保険に、ぼくは月1.2万円を払っていた。でも途中で「これ、ジュニアNISAでよくないか?」と気づいて、解約して、返戻金ごとジュニアNISAに移した。銘柄はS&P500一択にした。

→ その判断の全部は 学資保険を解約してジュニアNISAにぶっこんだ話 に書いた

この時点で、息子の大学費用にあたるお金は「長い時間をかけて、ほったらかしで育てる場所」に置き終わっている。

ここから個別株に手を出すとなると、原資は「教育費として置いたお金」か「毎月の生活費」のどちらかになる。どっちも、当てにいっていいお金じゃない。

教育費は、増やす金じゃなくて、間に合わせる金だ。

息子が18歳になる日は動かせない。その日に「今は下がってるからちょっと待って」は通用しない。相場に「すみません、来年まで待ってもらえますか」と言っても、大学の入学金の締切は伸びない。

息子を見守るひろと

この子の18歳は、相場の都合では動かない。そこだけは動かせない前提として置いた。

理由②:銘柄を選ぶ時間が、生活の中にない

個別株を買うということは、1社を選ぶということだ。

選ぶには、業績を見て、決算を読んで、その会社が5年後も伸びているかを考える必要がある。しかも1社ごとに。

ぼくの平日は、仕事と息子の送り迎えでだいたい終わる。土日も習い事の送迎がある。自由に使えるのは、息子が寝たあとの数時間だ。

その数時間で決算短信を読み込むかというと、読まない。断言できる。眠い。

これは能力の話じゃなくて、生活の構造の話だ。時間がない人が、時間のかかる方法を選ぶ。だいたい中途半端で終わる。

理由③:「当てにいって外した」記憶がある

副業を始めたころ、ぼくは古本せどりをやっていた。

ブックオフでバーコードをスキャンして、価格差のある本を仕入れて売る。最初の1冊が3日で売れて、「これだ」と思った。

3ヶ月で撤退した。損はしなかったが、プラスもほぼゼロだった。平日は動けない。土日も送迎がある。価格差のある本は、そう簡単には見つからない。

あのとき学んだのは、自分の時間と目利きで当てにいく方法は、ぼくの生活と相性が悪いということだった。

個別株も構造が似ている。当たれば大きいけれど、当て続けるには時間がいる。ぼくにはその時間がない。

投資本を20冊読んで出た結論も、結局そこだった。

新NISAの本おすすめ|40代初心者が1冊に絞った理由


個別株に行く前に確認したい4つのこと

ぼくの結論をそのまま押し付けるつもりはない。ただ、同じような状況の人が判断するときは、この4つを先に見ておくといいと思う。

1. 教育費の置き場所は決まっているか

子どもが18歳になる日は動かせない。そこに間に合わせるお金と、増やしにいくお金は分けておく。

2. 生活防衛費は別にあるか

子どもの体調不良、学校関係の突発出費。ひとり親だと読めない支出が定期的に来る。「足りなければ株を売ればいい」を前提にすると、売りたくない日に売ることになる。

3. 銘柄を追う時間が毎月あるか

買ったら終わりではない。決算のたびに見る時間が要る。ないなら、放置していい商品を選ぶほうが現実的だ。

4. 下がった日に、何もせずにいられるか

1社の株は、投資信託より値動きが大きい。半分になっても寝ていられるかを、買う前に想像しておく。

この4つに全部「はい」と言えるなら、ミニ株で1株から試すのは悪くないと思う。1株なら数百円だ。授業料としては安い。

逆に、1つでも詰まるなら、ぼくは③の入口をすすめる。


それでも個別株が向いている人はいる

公平に書いておくと、個別株にはインデックスにないメリットがある。

  • 株主優待がもらえる(食品、割引券、カタログなど)
  • 配当が直接入ってくる
  • 応援したい会社に、名指しでお金を置ける

特に優待は生活に直結する。子どもが好きな外食チェーンの優待で家族の食費が下がるなら、それは立派な家計改善だ。「増える」より「暮らしが少し良くなる」ほうが実感しやすい人もいると思う。

あと、単純に楽しい。そこは否定しない。

だから、順番の話だと思っている。

生活防衛費 → 教育費の置き場所 → インデックスの積立 → 余ったお金で個別株

まずいのは、この順番を飛ばして、いきなり4番目から入ることだ。ぼくが本と動画で20冊分の時間を溶かしながらやりかけていたのも、まさにそこだった。


よくある質問

Q. 株式投資は結局いくらから始められますか? A. 入口による。単元株なら株価×100で数万〜数十万円、単元未満株(ミニ株)なら1株から数百円、投資信託なら100円から。「1株から買えます」と「30万円必要」が両方正しいのは、話している入口が違うからだ。

Q. 新NISAで個別株は買えますか? A. 成長投資枠なら買える(年240万円まで)。つみたて投資枠では買えない。つみたて投資枠の対象は、金融庁の基準を満たした投資信託に限られている。

Q. ミニ株でも配当や株主優待はもらえますか? A. 配当は保有株数に応じてもらえる。ただし株主優待は「100株以上」を条件にしている会社が多いので、1株では対象外になることが多い。優待が目的なら単元株が必要になる場合がある。

Q. 40代から個別株を始めるのは遅いですか? A. 遅いとは思わない。ただ40代で子どもがいると、積立期間の長さより「教育費までの残り年数」のほうが効いてくる。ぼくは、その日に間に合わせる必要があるお金を先に固めてから考えることにした。


※この記事はぼく個人の体験談・調査に基づく情報です。投資・保険・金融商品の判断は自己責任でお願いします。必要に応じてFP等の専門家にご相談ください。

まとめ:金額の前に、入口を決める

  • 株式投資の必要額は、単元株なら数万〜数十万円、ミニ株なら数百円、投資信託なら100円から
  • 日本の株は2018年10月に100株単位へ統一された。だから「まず数十万円」になりやすい
  • 今はミニ株があるので、お金の少なさは個別株をやらない理由にはならない
  • それでもぼくが個別株を選ばなかったのは、教育費の置き場所・時間・過去の失敗が理由
  • 個別株に行くなら、生活防衛費と教育費を固めたあとの「余ったお金」で

「いくらから始められるか」より先に決めるのは、「自分はどの入口から入るか」だ。

入口が決まれば、金額は勝手に決まる。逆に入口が決まらないまま金額だけ調べても、ぼくみたいにタブを閉じて終わる。

まずは自分の家計で、毎月いくらまでなら出せるかを出してみてほしい。

→ 金額の出し方は 新NISAいくらから?40代の積立額の決め方3ステップ にまとめた → 設定して放置する形にしたいなら 投資が怖い40代へ|ほったらかしで始めた新NISAの実録 からどうぞ

ぼく自身が使っているのは楽天証券です。ミニ株(かぶミニ®)もインデックスの積立も、同じ口座でできます。

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ひろと

ひろと

40代・千葉在住のシングルファーザー。5歳で母を亡くし、父子家庭で育ちました。今は息子と2人です。
「息子には、選択肢の多い人生を。」その思いから、貯める → 増やす → 稼ぐ「お金の順番」を実践しています。

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